高崎市小八木町の慈雲山妙典寺。
妙典寺は久安元年(1145念)の秀存法師の開基と伝わる。
墓地の北側に鎌倉時代中期頃の板碑と五輪塔がある。
板碑は高さ215cm、最大幅58cm、厚さ9cmで緑泥片岩製。阿弥陀三尊を表す3個の梵字(種子)が薬研で彫られ、康元2年(1257年)の銘がある。高崎市に現存する板碑では最大にして最古である。
板碑の隣にある五輪塔は凝灰岩製で、板碑と同年代の造立と推定されるが、紀年銘が見られず不明。
ちなみに、高崎市で銘が残る最古の五輪塔は阿久津町・玄頂寺の康永2年(1343年)銘である。(「高崎市阿久津町・大翁山玄頂寺」参照)