藤岡市本郷の土師神社。

土師神社2 (1)
土師神社2 (2)
土師神社の由緒は不詳だが、上野国神名帳記載の土師明神とされる古社である。この地域に居住していた土師氏(埴輪や土師器を製造する人々)が、氏神として野見宿禰を祀ったのが始まりとされる。明治43年(1910年)に近在の10社を合祀している(他に末社を5社を有する)。

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鳥居から続く参道は杉並木に覆われている。この参道を使って秋の例祭時には、平成14年(2002年)に復活した流鏑馬が奉納される。

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割拝殿は茅葺き屋根をトタンで覆っているように見える。中には繭(養蚕)の番付表(額)があった。古い物かと思ったら、昭和50年(1975年)前後のものだった。

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社殿の建立年などは不明だが、その建築様式(向拝の彫刻や海老虹梁・蟇股の様式など)から17世紀後半から18世紀初期と推定される。

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拝殿前の狛犬は平成9年(1997年)の奉納。野見宿禰の生誕2,000年を記念してだとあった。どこからの数字だろう?

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神楽殿。春の例祭時に太々神楽が奉納される。

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社殿脇に境内末社の石宮が並ぶ。

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境内の「土師の辻」と呼ばれる相撲の土俵。土俵は高さ160cm、上円部径495cm。「日本三辻」のひとつ。他は摂津国(大阪府と兵庫県東部)の住吉神社と能登国(石川県)の羽咋神社。これが縁で藤岡市と羽咋市は姉妹都市になっている。

土師神社に「土師の辻」があるのは、ご祭神の野見宿禰が関係している。日本書紀によると、垂仁天皇の命により野見宿禰は當麻蹴速と相撲をとって勝ったされる。これが相撲の起源と言われている。

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「土師の杜」という歌碑。裏には「土師縁起」も刻まれている。「土師の杜」の作曲者は服部良一とある。「東京ブギウギ」や映画「青い山脈」などで知られる。

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北側の鳥居とその前にある御手洗池。

この地は国指定史跡の「本郷埴輪窯跡」がすぐ近くにあることから、5世紀後半から6世紀ころに埴輪の生産地であったとされる(「藤岡市本郷・埴輪窯跡」参照)。

土師神社のご祭神である野見宿禰は相撲の神であるとともに、天皇の死に対してそれまでの殉死を改め埴輪を埋葬することを進言し、その功から土師姓を与えられたとされる(ただし、これは考古学的な見地からは否定されており伝説とされている)。