太田市世良田町の八坂神社。

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世良田八坂神社は貞観18年(876年)の創建と伝わる。正保年間(1644~48年)に尾張国(愛知県)津島天王社から分霊を勧請している。これは室町時代に世良田政義の娘と尹良親王との子・良王が津島天王社の神主になっていたことに由来する。明治初期に天王社から八坂神社と改称している。

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鳥居の扁額には龍の飾り施されている。社号名は消えていて見えない。

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鳥居横の灯籠は天保10年(1839年)と明治28年(1895年)の奉納。

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拝殿は明治10年(1877年)の建立。

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本殿は宝暦6年(1756年)の建立。彫刻も素晴らしい。

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神楽殿。

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額殿。中には多くの献額が掲げられている。

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神輿殿には大小4基の神輿が置かれている。

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熊杉の切り株。八坂神社のシンボルであった樹齢約700年、高さ約25m、枝張り東西10m・南北9mの巨木。残念ながら昭和41年(1966年)の台風によって倒れてしまった。切り株の上には扁額(旧石鳥居のもの?)が置かれている。

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芭蕉句碑。文政9年(1826年)の建碑。仁井田碓嶺の筆。碓嶺は碓氷郡坂本村中宿の出身で、常世田長翠に師事している。長翠の没後は小蓑庵を継いで、上毛俳壇に師の俳風を伝えている。

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社殿裏の石宮群。上毛三山社(赤城社・榛名社・妙義社)、上野十二社、世良田二十二社、稲荷社、秋葉社、白山社、古峯社など。

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境内社の永寿大明神(祭神は少彦名神)。永寿さまは子授け・安産・子育てなどに御利益がある。

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縁結び社(祭神は伊邪那岐命と伊邪那美命)。伊邪那岐命、伊邪那美命の二神はこの世に天降って最初に結ばれた恋愛の神とされる。古来より縁結びとして恋愛成就の御利益のみならず、夫婦円満・もの生み・子育てなどの御利益がある。

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社殿裏の北鳥居。明和9年(1772年)の建立。

八坂神社の夏祭りは「世良田祇園」として知られ、江戸時代から無病息災・家内安全・商売繁盛を願って現在まで継続されて来ている。東京神田「明神祭り」・埼玉県秩父市「妙見祭り」と並び関東の三大祭の一つに数えられた。また、「沼田祇園祭」・「大間々祇園祭」とともに上州三大祇園祭と称されている。