2024年も残すところわずかとなった。恒例の「上州まったり紀行Award(アワード)」を発表して、1年の締めくくりとしたいと思う。

今年は109ヶ所(件)の記事をUPすることができた。厳密には1ヶ所で複数の記事を書いている場合もあるので、訪問場所としてはもう少し少ないかと思うけど。まあ、ここ数年だいたいこれくらいの数なので、例年並みと言えると思う。

訪問市町村は、太田市・太田市(旧新田町)・太田市(旧尾島町)・藤岡市・渋川市・渋川市(旧北橘町)・渋川市(旧赤城村)・昭和村・甘楽町・板倉町。トピックスは利根沼田地区に久しぶり(2017年以来)に足を延ばすことができたこと(昭和村だけだが)。良かったと言える。

では、2024年の個人的偏見による記憶や印象に残った神社仏閣、遺跡・史跡です。

田中山長慶寺(太田市新田田中町)
長慶寺には第98代にして南朝第3代天皇である長慶天皇の御陵と伝わる宝篋印塔がある。謂れの真実性は別にして、南北朝期の歴史に思いを馳せることができる。

御室山円福寺(太田市別所町)
境内に残る新田氏累代の墓(五輪塔・石層塔などが20余基)は壮観である。その様式から鎌倉時代中期から南北朝時代のものと推定されている。唯一紀年銘が読み取れるのは、新田義貞の祖父・基氏の五輪塔。

赤城山雲昌寺(昭和村川額)
大火からお寺を守ったとされる大ケヤキが残る。大ケヤキの南側は焦げて大きく空洞化し、根元は今も黒く炭化している。また、先代住職は竹山道雄著「ビルマの竪琴」の主人公・水島上等兵のモデルと言われている。

群馬県・埼玉県・栃木県の3県境(板倉町海老瀬)
3つ県が交わる県境は全国で40ヶ所以上あるといわれるが、そのほとんどが山中だったり河川中だったりする。そんな中、気軽に歩いて行ける3県境はここだけ。3県境に接するのは群馬県板倉町海老瀬・埼玉県加須市斧袋・栃木県栃木市藤岡町。

板倉町文化財資料館(板倉町海老瀬)
地方都市の小さな資料館ではあるが(失礼!)、群馬県内では他にない「水場」と呼ばれている地域が多いため、なじみの少ない文化に関しての展示を見ることができる。また、貝塚の実物を見ることができるのも県内でここだけである。

棚下不動尊と棚下不動の滝(渋川市赤城町棚下) その2
棚下不動の滝(雄滝)は「日本の滝百選」の一つに選ばれており、滝の裏側に入ることができる「裏見の滝」である。東日本大震災時に断崖が崩れ落ち、滝まで行くことができなかったが、平成31年(2019年)に新たな参道が整備され滝まで行けるようになった。

もちろん、これら以外にも印象に残った場所はたくさんあり、新しい発見もあった。特に太田市では新田氏関係の場所も多く訪問することができた。また、東毛地区では「十九夜塔」が多く、月待信仰(講中)の地域性を感じることができた。

今年も「上州まったり紀行」をご覧いただきありがとうございました。多くの方々にブログを見ていただき、感謝しかありません。2025年も引き続きよろしくお願いいたします。みなさま、良いお年をお迎えください。