太田市岩松町の八幡宮。
岩松八幡宮は仁安年間(1166~69年)新田義重が山城国石清水八幡宮から小松を持ち帰り、この地に植えて石清水八幡宮の分霊を勧請し創建。以来、地名を犬間(いぬま、猪沼とも)を岩松と改めたという。
2基の標柱は「國體(国体)尊厳」「宝祚無窮」。明治時代の造立だったと思う(記憶曖昧)が、いかにもな言葉。時代背景がよく分かる。
鳥居前の木陰に隠れてしまっている狛犬。
鳥居の扁額は「新田総鎮守 石松八幡宮」。岩松八幡宮が「新田総鎮守」と呼ばれるようになったのは、南北朝以降新田氏の実権が岩松氏に移ったことによると考えられる。
社殿は昭和57年(1982年)に改修されている。本殿屋根には新田氏紋の大中黒が。
拝殿前の灯籠は大正12年(1923年)の奉納。
境内社の新田神社。ご祭神は新田義貞。
岩松の地名から分かるように、当地は岩松氏の所領地である。岩松氏は足利氏2代・義兼の子(義純)と新田氏2代・義兼の娘の間の子(時兼)が岩松郷を新田氏から譲られたことに始まる。
岩松氏は父系は足利氏、母系は新田氏になる。結果的に明治期に由良氏と新田氏嫡流争いをすることになったが、岩松氏が新田氏の正統と認められている。
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