利根郡昭和村糸井の小高神社。

小高神社2 (1)
小高神社の由緒は不詳だが、平安時代の歴史書「三代実録」に「貞観5年(863年)に小高神社に従五位下を授ける」とあるため、それ以前の創建と考えられる。明治10年(1877年)に八坂神社、愛宕神社、赤城神社、諏訪神社を合祀、同42年(1909年)には寺貝戸神明宮、八幡宮、大山祇神社、上糸井南神明宮を合祀している。

鳥居は元文3年(1738年)の建立。島木、額束、貫の修理(補修)が行われたようだ。

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社殿の前に大きな神楽殿がある。造営時期は不明だが、建築様式から江戸後期と推定される。近くの貝野瀬武尊神社に同様の舞殿があり文政3年(1820年)の造営なので、本神楽殿も同時期と考えられている。昭和60年(1985年)に屋根の葺替え、平成11年(1999年)には補強工事が行われている。(「昭和村貝野瀬・武尊神社」参照)

明治の始めには糸井出身の見城駒吉が尾上菊五郎の門下に入り、尾上扇之助と名乗り有名な役者となったという。駒吉帰郷後はこの神楽殿で地芝居が盛んに行われたという。「セリ出シ」「セリ込み」「ヒラキ」「天井ツリ」など、どの段にも不自由がないように大道具、小道具が揃っていたらしい。

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拝殿は文化3年(1806年)の建立。扉には龍の彫刻が施されている。社殿前の灯籠は天明6年(1786年)の奉納。

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本殿は明治16年(1883年)の建立。昭和60年(1985年)に改修されている。

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社殿左手前に一対の灯籠がある。これは明治42年に合祀された上糸井南神明宮のもの。元禄3年(1670年)の銘がある。


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境内社・末社の山神宮と石宮群。

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双体道祖神。宝暦4年(1754年)の造立。

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神輿庫。

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宮ノ前縄文遺跡の標柱と解説板。小高神社付近では縄文時代の土器・石器・獣骨類が数多く出土している。特に県内では産出しない黒曜石の石鍬が出土したことで有名らしい。黒曜石は長野県からと考えられているようだ。