利根郡昭和村貝野瀬の馬頭観音碑と観音堂。

馬頭観音碑と観音堂 (1)
馬頭観音碑は昭和2年(1927年)に川龍寺住職らが中心となり、馬を使用して運送業をしていた人たちが集まって、馬の無事・安全を祈願するために建立した。

馬頭観音碑と観音堂 (2)
石碑の文字は沼田町(当時)・舒林寺の石碑から写している。碑に使用した石は仙台から買い入れた仙台石と呼ばれるもの。石工は沼田町の職人に頼んでいる。

完成した碑は白布で包み馬車に乗せ、飾りを付けた多数の馬がこれに従い当所まで運び、盛大な除幕式が行われている。

馬頭観音碑と観音堂 (3)
石碑の建立には貝野瀬・生越の両地区が力を合わせて行われたので、台石には両地区名から一文字ずつ取り「貝生殿」と刻まれている。

馬頭観音碑と観音堂 (4)
昭和7年(1932年)には観音堂が造られ、観音像が安置されている。併せて二十三夜さま(勢至菩薩)も祀られている。お堂の建立に伴い、当所は県道側を向いていた馬頭観音碑は境内側に向き直されている。

観音さまのお祭りは、昭和中頃までは盛大に行われていたようだ。