利根郡昭和村貝野瀬の武尊神社。

貝野瀬武尊神社 (1)
貝野瀬武尊神社の由緒は不詳。上野国神名帳に「利根廿二坐 従一位保宝高明神」とあるのは当社とされる。また、慶長19年(1614年)に社殿を再建した記録や、承応3年(1654年)の神領免許(年貢免除の土地)が残っている。

明治11年(1878年)に諏訪神社、稲荷神社、阿津摩神社、八幡神社、十二神社、厳島神社などを合祀、同42年(1909年)には神明宮、八坂神社を合祀している。

貝野瀬武尊神社 (2)
貝野瀬武尊神社 (3)
貝野瀬武尊神社 (4)
社殿は寛延3年(1750年)の建立(棟札が残されている)。

貝野瀬武尊神社 (5)
貝野瀬武尊神社 (6)
舞殿は文政3年(1820年)の建立。元は社殿正面に建てられた割拝殿であったが、先の大戦後に現在の場所に移されている。回り舞台の仕掛けがあり、それらの道具は近接する川龍寺に保存されている。

貝野瀬武尊神社 (7)
貝野瀬武尊神社 (8)
境内社の諏訪神社。お社は宝暦13年(1763年)の造営とされる。

貝野瀬武尊神社 (9)
貝野瀬武尊神社 (10)
境内社の摩利支天尊。

貝野瀬武尊神社 (11)
貝野瀬武尊神社 (12)
境内社の大神宮。

貝野瀬武尊神社 (13)
貝野瀬武尊神社 (14)
境内社の稲荷明神。

貝野瀬武尊神社 (15)
境内社それぞれにも末社の石宮があり、その中に双体道祖神も多い。明和(1764~72年)などの紀年銘が読み取れた。

貝野瀬武尊神社のご祭神は日本武尊だが、貝野瀬地区には日本武尊にまつわる伝説が2つ残されている。ひとつは貝野瀬の地名で、日本武尊が東征のおり片品川沿いが「貝の背に似ている」と言ったからとされる。

もうひとつは、日本武尊が当地を通ったのが二の未(ひつじ)の日だったことから、武尊神社の祭典は2月・9月ともその月の第二の未の日に行うことになったという。