富岡市妙義町諸戸の吾妻神社。
諸戸吾妻神社は元は吾妻屋神社といい、金鶏山の中腹の峰に鎮座していた。明治44年(1911年)に現在地に祀られていた波己曽(波古曽)神社を合祀している。その後、昭和26年(1951年)に現在地に遷座し吾妻神社となっている。
元々当地に祀られていた波己曽神社は「妙義の七波己曽」のひとつである諸戸の波己曽神社である。諸戸波己曽神社の創建は天文9年(1540年)とされる。
鳥居は最近では余り見なくなった木製鳥居。扁額は「吾妻屋神社」。
社殿前の狛犬は平成15年(2003年)の奉納。氏子の方の91歳記念とあった。
拝殿は遷座時の建立、本殿は旧吾妻屋神社のもの。
社殿裏の大杉。樹高約35m、目通り6m、枝張りは東西24.5m、南北20mで、樹齢は約460年と推定される(平成15年/2003年データ)。逆算すると、諸戸波己曽神社の創建時に植樹されたことになる。
神社(参道)入り口にも同様に大杉が2本あったが、残念ながら樹勢衰え著しく切り倒されている。この3本がご神木だったといわれる。
旧吾妻屋神社のご祭神は弟橘媛で、吾妻屋は「吾嬬者耶(あづまはや)」から来ているとされる。日本武尊が弟橘媛を偲んで言った言葉として伝わるが、吾妻屋神社の旧地の眺望などからも想起されるという。
ちなみに、合祀された諸戸波己曽神社のご祭神は日本武尊である。結果的に吾妻神社のご祭神は良い組み合わせになったと言える。
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