富岡市妙義町八木連の弘法大師の爪引き地蔵。

弘法大師の爪引き地蔵 (1)
その昔、弘法大師が正法寺に滞在していた時、この像を爪で描いたと伝えられている。厳密には、当時正法寺はまだ創建されていないので、その前身である草庵でのことになる。正法寺の由緒からすると、弘仁7年(816年)のことになる。

弘法大師の爪引き地蔵 (2)
高さ136cm、幅74cmの安山岩自然石に、像高98cm、肩幅51cmの地蔵像を線彫りしたもの。

弘法大師の爪引き地蔵 (3)
富岡市の解説板によると、こんな感じの地蔵像が描かれているらしい。実物ではほとんど分からない。

この地蔵像は、現在地から東側にある小川の石橋として使用されていたといわれる。橋を通行するの際に、馬が倒れたり躓くことが多かったので村人が不思議に思って調べたところ、地蔵菩薩が彫られていたので当地に祀ったという。

弘法大師の爪引き地蔵 (4)
爪引き地蔵の前にある碑は「行人塚」とされる。昔、当地へ来た僧がここへ生きたまま埋めてもらい、錫杖の音がしなくなったら往生したと思ってくれと言い残して入定した場所とされる。

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