高崎市八島町の高崎市美術館 & 旧井上房一郎邸。

高崎市美術館は平成3年(1991年)の開館。
優雅に絵を見に行ったと言いたいところだけど、実は旧井上房一郎邸を見に行った。旧井上邸は高崎市美術館の裏にあるのだが、美術館に併設の形になっているので美術館に入らないと旧井上邸に行けない。

観音山の観音様を建てたことで有名な井上工業の創始者・井上保三郎の長男・房一郎氏が、昭和27年(1952年)に自邸として建てた住宅。
房一郎氏は、井上工業の社長も務めているが、ブルーノ・タウトの招請や群響の創設に尽力するなど文化活動にも大きな足跡を残した。



群馬音楽センターの設計者として有名な建築家アントニン・レーモンドが、東京・麻布に建てた住宅を気に入った房一郎氏がそれを模して建てたもの。
柱筋が外壁からずらされた平面計画や、柱や垂木を二つ割りの丸太で挟み込む「鋏み状トラス」を用いた構法など、レーモンドの住宅建築の特徴が随所に見える。


庭園は当時のままなのかは不明だが、よく手入れが行き届き綺麗である。

旧井上邸の西側には高層マンションが林立しており、その中の平屋との対比が何とも言えない。
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