前橋市田口町の赤城山宝林寺。

宝林寺の由緒は不詳だが、越後国の僧が戦国時代の無常をはかなみ、戦没者供養のため橘山の南麓に草庵を営み観音像を安置したのが始まりとされる。後に現在地に移転する際、松平重良が開基となり林泉寺(新潟県上越市)から鉄山正鎖を招き開山としている。


山門の門扉には三つ葉葵紋が施されている。開基の松平重良についてはよく分からないが、本家に近い家系なのかな。庶流・傍流は葵紋を使えないので。

門前の六地蔵。正徳元年(1711年)の造立。


門前には馬頭観音や地蔵などの石仏も並ぶ。その中で特徴的な石仏があった。何かなと思うが、おそらく脱衣婆像。


山門からの距離の関係で、本堂の写真の両側が切れてしまった。

境内にも六地蔵がある。昭和56年(1981年)の造立。

石造観音菩薩坐像。二重の蓮華座に座り背に舟形の光背を背負っている。安山岩製で高さ48cm。応永20年(1413年)の銘がある。前橋市の重文に指定されている。
観音像は元は観音山古墳(現在は消滅)の墳頂に安置されていたが、平成17年(2005年)に宝林寺に遷されている。


大きな柿の木にたくさんの柿が実っていた。訪問時はまだ色づきが薄い感じだった。細長い実なので、干し柿にするタイプの渋柿かな(違っていたらすみません)。
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