佐波郡玉村町南玉の功徳山普門寺。

普門寺は貞和元年(1345年)海心沙彌の開創と伝わる。ちなみに、貞和は南北朝期の北朝の年号で、南朝では興国6年となる。

門柱横の地蔵像は頭の部分が置き換えられているようだ。おそらく明治期の廃仏毀釈により破壊されたのだろう。


本堂は数度の火災により焼失しているが、その都度再建されている。現在の本堂は文化2年(1805年)に再建されたもので、大正9年(1920年)に瓦葺きに改築されている。

石仏・石塔類がきれいに集積されている。馬頭観音、二十二夜塔、巳待塔、千部供養塔、二千部供養塔、双体道祖神。
分かった範囲では、馬頭観音は寛政11年(1799年)と12年(1800年)、千部供養塔は元禄11年(1698年)、二千部供養塔は享保8年(1723年)、二十二夜塔は享和元年(1801年)の銘が読み取れた。

一見宝篋印塔のように見えるが、石塔に宝篋印塔の隅飾から上を乗せてあるだけ。元は石塔の上には薬師如来坐像があったのだが、盗難に遭ってしまったという。



境内の天満宮。由緒は不詳。

帰ろうと思い横に回り込んだ際、本堂を見上げたら破風に龍の彫刻があった。良く見ると亀もいる。縁起物の装飾かな。
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