前橋市南町2丁目の水神社。
水神社の由緒は不詳。江戸時代から当地は宗甫分(そうほぶん)と呼ばれ、利根川の対岸(小相木地区)との間に「実政の渡し」があった。その渡しの安全祈願のため、水の神・罔象女神(みつはのめのかみ)を祀ったものと考えられる。
利根川の氾濫により宗甫分は東に移動を余儀なくされ、かつては今の利根川の中ほどにあったといわれる水神社も現在地あたりに移っている。さらに、昭和53年(1978年)に開通した南部大橋のため、現在地へ若干の移動をしている。
社殿は明治21年(1888年)の建立。昭和53年(1978年)に社殿の修復(屋根の銅板葺き化など)を行っている。
社殿前の狛犬は昭和30年(1955年)の奉納。地元の方と北海道の方のお名前が刻まれていた。
拝殿扁額は「水神宮」になっている。内部扁額は「水神社」。
拝殿には天井絵が施されている。
社殿隣には境内社の神長宝神社。厄除招福・五穀豊穣の守護神として経津主神を祀る。
社殿裏の庚申塔や馬頭観音塔と石仏群。南部大橋開通に伴う区画整理の時に集積されたようだ。
神輿庫。水神社の夏祭り時、水難除け・無病息災・五穀豊穣を願って神輿の渡御が行われる。裸の若衆が神輿をかつぎ町内を練り歩く。その際に神輿に向かって水がかけられる。「はだか神輿」と呼ばれる。
この祭典は戦後中断していたが、昭和53年(1978年)の南部大橋の開通を祝し復活している。昨年は新型コロナの影響により中止。今年も無理かなぁ。
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