高崎市上佐野町の太天神天満宮。
太天神天満宮の由緒は不詳。口碑では佐野源左衛門常世が、菅原道真の霊を祀ったと伝わる。明治後年に下佐野町・定家神社に合祀されたが、昭和25年(1950年)に再祀されている。
社号に関しては、天神天満宮、菅原神社、太天神天満宮と変わってきているようだ。詳細は分からない。
また佐野源左衛門常世は、能「鉢木」の登場人物として知られる。上佐野町内には、常世の屋敷跡と伝わる場所に常世を祀る常世神社がある。
(「高崎市上佐野町・常世神社」「ふるさと日本の昔話 セレクションの『鉢の木』」参照)
社殿は昭和49年(1974年)の建立。
本殿である石祠がそのまま社殿内に置かれている。
社殿裏には馬頭観音、御嶽山座王大権現などが並ぶ。写真中央の馬頭観音は文政3年(1820年)の造立で、台座正面には「右 やまな ふぢおか ちゝ婦 上佐野上組」と刻まれている(らしい)。このあたりは鎌倉街道が通っていたとされ、秩父巡礼の道しるべであったと考えられる。
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