前橋市茂木町の宮柴山満善寺。

満善寺 (1)
満善寺は天長年間(824~34年)慈覚大師円仁の開創と伝わるが、寛政3年(1791年)の火災により堂塔、古記録、什宝類を失ったため詳細不明。

円仁は天台宗の第3代座主(比叡山延暦寺の貫主)。円仁が開山したり再興したと伝わる寺は、関東・東北だけでも500寺以上あるとされる。有名なところでは、浅草寺(浅草)・中尊寺(平泉)・立石寺(山形)などがある。

満善寺 (2)
本堂は安永4年(1775年)の建立。もちろん改修などはされているが、250年近い歴史を誇る。

満善寺 (3)
満善寺 (4)
満善寺 (5)
境内の不動堂。由緒などは不明。

境内に大胡城の裏鬼門除けとして八幡大菩薩(八幡宮)を祀っていた。そのため当地名(字名)は八幡と言う。八幡宮は明治初年の神仏分離などもあり、近戸神社(各社合祀後、大胡神社に改称)に合祀されている。

実は伊勢崎市堀口町にも宮柴山満善寺というお寺がある(院号は違う)。勝道上人開山の真言宗のお寺。寺院名が同じケースは比較的多いが、山号まで同じなのはほとんどない。両寺の関係はないと思うが。(「空海も修行した? -満善寺-」参照)