桐生市広沢町の広沢山福厳寺。

福厳寺 (1)
天正16年(1588年)憲俊法師の開山とされるが、慶長16年(1611年)彦部信勝が三好の乱で戦死した父と兄の供養のために開基したとも伝えられている。両者には23年のずれがある。(彦部信勝は「桐生市広沢町・彦部家住宅」参照)

福厳寺 (2)
福厳寺 (3)
現在の本堂は銅板本葺屋根、地元で伐り出した桧を主材に造られ、平成11年(1999年)に完成したもの。

屋根の中央に宝珠を戴いた宝形造りの屋根は、小さなお堂ではよく見かけるが、本堂のような大きな建物では比較的珍しい。宝珠は、不幸災難を除き濁水を清水に換える徳があるといわれている。

福厳寺 (4)
福厳寺 (5)
観音堂内には福寿観音(洒水観音)が祀られている。

福厳寺 (6)
本堂裏の小高い一角に、彦部家累代の墓所がある。

彦部家の歴史は古く、出自は天武天皇に行き着くらしい(桐生への土着は戦国期)。