吾妻郡嬬恋村鎌原の浅間山別當延命寺跡。

延命寺 (2)
延命寺は、天明3年(1783年)の浅間山大噴火の土石流にて、その姿を土中に消した。昭和60年(1985年)からの発掘調査の結果、鎌原観音堂から北方200m地点、現地表下6mの位置にその存在が確認された。

確認された延命寺は、そのごく一部であるが、本堂・庫裏・納屋とみられるもので、そこからは小仏像など数十点の仏具や、陶磁器をはじめとした100点をこえる生活用品の発見があった。

延命寺 (1)
鎌原観音堂の石段そばに、石標がある。右上が欠けており、一部判読できないが、「浅間山 延命寺」と記されている。

延命寺 (3)
これは、嬬恋郷土資料館にあるレプリカ。

この石標は、明治43年(1910年)吾妻川で洪水が発生した際、嬬恋村から25km下流の吾妻川の河原で発見された。後に鎌原の延命寺のものと分かって、昭和18年(1943年)村に戻された。

延命寺参道入口に建っていたものが、大噴火の際の土石流によって押し流されたもの。自然の力は恐ろしいほどに凄い!!