高崎市吉井町本郷の西蓮山弘福寺。
弘福寺は延宝3年(1675年)覚忍上人の創建。
本堂には本尊の五大尊明王を祀る。五大尊明王とは、不動明王・隆三世明王・軍茶利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王の五明王のこと。真言宗の伝承される密教(東密)の形態である。
庚申塔と甲子塔。井池堂とあるので、応処斎渕臨の書(揮毫)と思われる。
(応処斎渕臨に関しては「高碕藩絵師・応処斎渕臨の墓」参照)
普門品供養塔と光明真言百万遍供養塔。普門品供養塔は法華経のうちの観音経を、光明真言供養塔は光明真言(梵字23文字)を一定回数読誦した記念に建てた供養塔。光明真言供養塔には寛政(1789~1801年)の銘がある。
六地蔵は平成16年(2004年)の建立。
十三仏巡り。令和元年(2019年)の造立。三途の川(石積み)も模してあった。
斎藤利安の墓。宝暦10年(1760年)本郷村の生まれ。幼時から学問を好み、農業を営むかたわら私塾を開き門弟を育てる。応処斎渕臨の書の師匠にあたる。天保5年(1834年)74歳で死去。弟子たちが墓石を建立している。
弘福寺には円空仏(高崎市の重文)がある。昭和50年(1975年)に位牌堂に安置されているのを発見された。寺伝では近くの民家にあったものを寺に納めたものといわれる。
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