北群馬郡吉岡町の南下(みなみしも)から大久保の溝祭地区にかけて分布している南下古墳群。現在は古墳公園として整備されている。
かつて南下地域には100基を超える古墳があり、その内40基ほどが本古墳群周辺に集中していた。しかし現在は、わずか9基を残すだけになっている。
丘陵南面を利用し、2段に構築された円墳と推定されるA号古墳。規模は径約22m、南面の高さは約7.8m。7世紀後半の築造と推定される。
石室は真南に開口する両袖型横穴式石室で、截石切り組積の手法を駆使した美しいものである。羨道と玄室の境に据えられた玄門、及び冠石の加工技術のレベルは高い。
石室の規模は羨道長3.25m、幅1.58mm、高さ1.55m、玄室長3.25m、幅2.4m、高さ2.4mmである。玄室の壁面は最終的に漆喰で塗りこめられていたらしく所々にその痕跡を残している。
意外と言ったら怒られるかもしれないけど、立派な石室だった。
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