太田市武蔵島町の花見塚公園。
ここには新田義貞の妻のひとり・勾当内侍(こうとうのないし)のお墓と新田義貞の首塚がある。
新田義貞は後醍醐天皇に仕えていた勾当内侍を恩賞として賜り、この地に新たに館を建て庭に各地から集めたつつじを植えたという。このつつじを館林に移したのがつつじが岡公園の始まりという。
園内には花見塚神社がある。これは宗良親王(後醍醐天皇の皇子)が後醍醐天皇と神武天皇を合祀し、正平元年(1346年)に創建したものといわれている。正平という年号は南朝のものである。
花見塚神社の奥に勾当内侍のお墓と義貞の首塚が並んでいる。義貞首塚は京の三条河原から勾当内侍が首を盗み出し、持ち帰りここに弔ったからという。
まあ、これはあり得ないんだろうけど、実は義貞の首塚はここ以外にもいくつもある。京都の嵯峨野・滝口寺にも勾当内侍の墓と義貞の首塚という同じ組み合わせがある。いわれも勾当内侍が盗み出したと同じ。
まあ勾当内侍のお墓と称するものも、伝承とともに各地にある。もう真実は分からないだろうがね。
前回の、悪源太義平のお墓も、首を持ち帰り弔ったという、伝承に基づいており、同じ構図だね。(「太田市世良田町・義平山清泉寺」参照。)
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