藤岡市上日野の小柏山養命寺。
養命寺は天正年間(1573~92年)小柏氏がその先祖と家臣の菩提寺として開基、宝積寺(甘楽町)10世・魯獄林誉禅師を招いて開山。小柏氏は江戸時代に上日野村の名主を務めた名家。
天和年間(1681~84年)に宝積寺21世・祥山寂瑞禅師が中興開山。
小柏氏は平清盛の嫡孫・維盛の末裔といわれる。維盛は源平の合戦の中で、平家が没落する原因となった富士川の合戦と倶利伽羅峠の合戦の総大将で、後に一ノ谷の合戦前後に逃亡。その後の消息には諸説あるが不明。平家物語では那智の沖で入水自殺したとされるが、相模国で病没説や、生き延びて子をなしたなど様々ある。
この維盛の子・維基が上日野村小柏に土着し小柏姓を名乗ったとされる。戦国時代には高政・定重父子が武田家家臣として武功をあげ、武田勝頼から甲冑・武具を添えて感状が贈られたという。
どういう経緯で小柏氏が維盛の子孫ということになったのかは不明だが、山深い(失礼!)日野地区に平家の落ち武者伝説っぽい伝承があるのは、何となく分かるような気もする。
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