吾妻郡東吾妻町松谷の松谷神社。
松谷神社は元々荒魂神社で、明治40年(1907年)に地区内の諏訪神社などを合祀し松谷神社と改称している(荒魂神社の創建は調べられなかった)。
参道を進むと社殿は右側にある。大きな石灯籠2基は平成18年(2006年)の奉納。
社殿は明治40年の合祀時に改築・整備されたが、平成17年(2005年)に屋根を銅板に吹き替えている。
神楽殿は平成18年(2006年)の新築。旧神楽殿もまだ隣に残っている。
境内の「神楽講創立百年紀念碑」。碑の裏に「昭和58年建立」とあったので、100年前は明治16年(1883年)。神楽は武蔵国・御獄神社から伝えられている。
米のとれない山間地では、養蚕は生計を得るための重要な産業であったため、人々は神仏に繭の豊穣を祈願した。「養蚕御祈祷」「蚕守護」などの御札や繭の作柄安定を祈願する奉納神楽などが催されることになった。松谷神社(荒魂神社)は古来から養蚕祈願の参拝者が多く、特に春の例祭時は「立錐の余地なし」と吾妻郡誌は綴っている。
旧岩島村(松谷はその大字)は養蚕集落としての一面もある(他は宿場、麻の産地)。地域には屋根の上に櫓がついた養蚕農家住宅を現在も見ることができる。
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