渋川市北橘町分郷八崎の東円山観音堂。


東円山観音堂は元々お寺だったと思われるが、由緒などは分からない。仁王門には大悲殿の扁額が掛かる。


仁王門は平成23年(2011年)の再建。仁王像は享保2年(1717年)の造像で、大正13年(1924年)に修繕の記録が残る。旧北橘村では唯一の仁王像。




境内には青面金剛塔、閻魔像、脱衣婆像、庚申塔、馬頭観世音、念仏供養塔(百万遍塔)など多種・多数の石仏・供養塔がある。最初の写真中央の青面金剛塔は寛政12年(1800年)の銘がある。

特徴のある石仏だが地蔵菩薩とあった。全文字は読めなかったが、奉納・供養の文字と寛文8年(1668年)の銘があった。
境内の石仏群は写真以外にもたくさんあり、当時の民間信仰の実情を知る上で貴重な民俗資料となっている。そのため石仏が一括で渋川市の重文に指定されている。


建立年は分からないが、比較的新しめの観音堂。ご本尊は千手観音。


観音堂内部は天井絵も施され、欄間彫刻も見事だ。千手観音像は厨子内のようだ。千手観音像は行基作といわれ、永承4年(1049年)に僧・順永が安置したといわれている。

鰐口は青銅製で直径120cmの大きさ。明治18年(1885年)の鋳造。伊勢崎市の石山観音に次ぐ大きさかな。(「日本一(?)の大鰐口 -万徳寺(石山観音)-」参照)
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