前橋市粕川町女渕の聖観音堂。
鳥居が建っているが境内には僧侶のお墓らしき石塔もあり、お寺が隣接していようだ。昭和40年(1965年)頃までは多福寺が別当寺(廃寺)だったというのでその名残か。
聖観音堂といわれるが、祀られているのは十一面観音。
木造十一面観音立像は像高175.5cmで、平安時代末の作と推定されている。県内最古級の木彫仏。享保20年(1735年)に修理した旨の墨書が残っている。
十一面観音立像は秘仏であり、60年に1度ご開帳される。内部にそれらしき観音像が見えるが、前立像だと思う。観音像は厨子に納められている。
行基が天平9年(737年)の関東巡教の際に、当地に留まり造立したとの伝承がある。もとは行基ヶ原というところにあったが、後に現在の聖観音堂に納められたという。
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