邑楽郡千代田町瀬戸井の長良神社。

千代田町・長良神社 (1)
千代田町・長良神社 (2)
瀬戸井長良神社は貞観11年(869年)赤井良遠が春日大社の末社に列祀されていた藤原長良の分霊を勧請し創建。赤井良遠は後の館林城主・赤井輝光に関係すると思われる。長良が列祀されたのも貞観11年なので、すぐに勧請したことになる。

上野国神名帳の長良神社は当社のことで、この長良神社から邑楽郡各地に分社されたことから、邑楽郡長良神社の本宮とされている。

千代田町・長良神社 (3)
参道は樹木の覆われ、心地よく参拝することができる。

千代田町・長良神社 (4)
千代田町・長良神社 (5)
社殿は平成7年(1995年)に改修されている。

千代田町・長良神社 (6)
千代田町・長良神社 (7)
千代田町・長良神社 (8)
参道脇に境内社と思われる碑が建っている(祠や社ではなく)。錚々たる神々が祀られている。向かって左端は日本武尊。

館林・邑楽地区には長良神社(長柄神社含む)が多数ある。藤原長良が東国平治のため当地に下向し、仁恵を施したことを偲んでのことといわれるが、長良は藤原北家の長男という身分。3男・基経は長良の弟・良房(摂政・太政大臣)の養子となり、後に人臣初の関白になっている。これほどの家柄。藤原北家の関係者が上野国に下向することは基本的にはあり得ない。

とは言え、藤原長良の大蛇退治伝説まである。長良は瀬戸井の大沼に棲んでいた大蛇を退治しその身体を18切りにし、頭を瀬戸井にその他を近隣に分け与えた。これが「十八長良」の由来という。「十八長良」は18社の長良神社のことだが、現在はもっと多数ある。