甘楽郡下仁田町馬山の勝馬山栄命寺。

栄命寺は安和元年(968年)慈恵大師の開基である。慈恵大師は、一般的には元三大師の名で知られる。第18代の天台座主。延暦寺の中興の祖とされている。


本堂は平成16年(2004年)に改修されている。

墓地の入口には奪衣婆と思われる像があった。奪衣婆は三途川の渡し賃である六文銭を持たずにやってきた、亡者の衣服を剥ぎ取る老婆である。
生前に死後の裁きを軽くしてもらえるよう、また身内で不幸があった時など、良い判決がくだされるよう、墓地の入り口に置いて拝んだりなでたりする風習がある。像の擦り減り方から奪衣婆かなと思ったということ。
栄命寺の山号である勝馬山とは、この地の産業である馬の飼育と、その売買の繁盛を願ったものといわれている。地名も馬山というくらいだから、古来から馬の飼育が行われていたんだと思う。
現在、馬山地区は下仁田ネギの主産地として名を馳せている。
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