太田市新田木崎町の旧常楽寺の石塔群。

紫雲山常楽寺はもともと当地にあったが、明治25年(1892年)に連蔵寺、円通寺と合併し上田島町に移転し、墓地だけが元の場所に残っている。
(現在の常楽寺は「太田市上田島町・紫雲山常楽寺」参照)

旧常楽寺の石塔群 (1)
墓地内の五輪塔3基、宝篋印塔3基が太田市の重文に指定されている。

旧常楽寺の石塔群 (2)
旧常楽寺の石塔群 (3)
五輪塔1基には延文4年(1359年)の銘がある。他の2基も同時代の造立と考えられる。宝篋印塔3基には暦応4年(1341年)、康永3年(1344年)、貞和2年(1346年)の銘がある。

いずれも北朝の年号であり、当時新田荘が足利氏の勢力圏となっていたことを示している。

ところで、上の写真でも分かるように、真ん中の宝篋印塔(貞和2年銘)の塔身上部が欠け落ちてしまっている。自然崩落なのか、いたずらなどによる破壊なのか分からないが・・・。康永3年銘の宝篋印塔もだいぶ傾いている。何か手をうった方がいいと思うぞ。

太田市の文化財課はこのことを知っているのか?