伊勢崎市鹿島町の上西根の五輪塔。

上西根の五輪塔 (1)
上西根の五輪塔は、凝灰岩製で総高121cmと比較的小型の五輪塔。欠損部が少なく、原形をそのまま今日に伝えている。

上西根の五輪塔 (2)
形態は頂部にやや単調な空・風輪を置き、屋蓋にあたる火輪は軒口の厚みが少なく、反りは真反(しんそり)に近い。水輪は直径41cmに対し、高さが29cmと低い。鎌倉末期(1300年代前半)の作と推定される。

この付近は、上植木七屋敷のひとつである三蔵院屋敷跡と伝えられ、凝灰岩の石塔や宝塔などの残欠が多数散見されることから、仏教信仰の篤い地域であったと考えられる。