みどり市笠懸町阿佐美の日輪山南光寺。
南光寺は鎌倉時代に弘法大師がこの地に巡錫され、行基作の白衣観音菩薩を本尊として創建したといわれる。その後、慶長年間(1596~1615年)に赤石永真が中興している。
赤石氏は新田岩松氏の家臣であったが、岩松氏が横瀬氏(由良氏)の下克上により没落した後、当地に土着したものと考えられる。
本堂は明治22年(1889年)に焼失、同26年(1893年)に再建されている。間口六間入母屋造りで瓦葺である。
弘法大師蔵が安置されている大師堂。
門前に五輪塔が3基ある。中央のものは、さんのう塚(古墳)から昭和56年(1981年)に移設。水輪に石仏が彫られており、鎌倉時代の造立と推定される。ちなみに、さんのう塚は現在水田になっている。他の2基も他所からの移設。
建武2年(1335年)護良親王に仕えた南方(みなみのかた)が入山したとされる。南方は護良親王が足利尊氏の弟・直義に殺害された後、新田氏を頼って当地に来、親王の菩提を弔ったといわれる。そのため、南光寺となったと考えられる。
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