富岡市田篠のしの塚古墳。

田篠しの塚古墳 (1)
田篠しの塚古墳 (2)
田篠しの塚古墳は現在地から100mほど南西にあったが、国道254号バイパス工事に伴い当地に移築復元されている。もともとは直径19m以上の円墳であったが、移築復元する際、直径14mに縮小されている。

中は盛り土だが表面全体に平たい石を貼った造りになっている。7世紀頃の築造と推定される。

田篠しの塚古墳 (3)
田篠しの塚古墳 (4)
石室はもとのまま復元されている。玄室は幅2m、長さ4.4m、高さ2mで、羨道を含めると7.8mになる。天井石は既になかったが、壁の石は砂岩、結晶片岩、安山岩などで組まれており、一番大きいものは3.7トンの重さがある。

田篠しの塚古墳 (5)
石室からは人の歯や耳飾りが複数発掘されており、5人以上の遺体が納められていたと考えられ、当時の有力氏族の家族墓と推定される。

国道254号バイパスの工事では、他に6基の古墳も発掘調査されたが、しの塚古墳以外は調査後に壊されている。もったいない。