安中市松井田町原の川久保薬師堂。
川久保薬師堂の創建は定かではないが、中山道の碓氷関所が現在地に設置された元和9年(1623年)以降とされる。「入鉄砲出女」を厳しく取り締まり、加えて碓氷峠が間近に控えるため旅人は難渋を極めた。そこで無事通過の願いと感謝を込めて薬師如来を祀る薬師堂が建立されたという。
燈籠は昭和53年(1978年)の奉納。
薬師堂内にはTVも置かれており、地域の集会所のような佇まいとなっている。薬師如来座像の造立年などは分からないが、病気治癒の霊験あらたかであることから地域の人々から篤く護られている。
薬師堂から数十m上ると薬師の湧水がある。この日は水が出ていなかった。たまたま? 枯れてはいないと思うが。
川久保薬師堂の手前からは上り坂となっており、心太坂と呼ばれて親しまれた。これは湧水を使った心太(ところてん)屋さんがあったため。現在は「薬師坂」と記された石碑がた建っている。平成15年(2003年)の建立。ちなみにこの坂道は旧中山道になる。