安中市板鼻の龍澤山聞名寺(もんみょうじ)。

聞名寺 (1)
聞名寺は時宗の創始者・一遍上人が諸国を廻っているとき、弘安3年(1280年)に開山したといわれる。弟子の念称を当地にとどめ、布教に当たらせた。

聞名寺 (2)
聞名寺 (3)
寛永16年(1639年)板鼻陣屋を移して本堂にした。現在の本堂は昭和46年(1971年)の建立。

一遍は什宝として持蓮華、数珠、袈裟、払子、笈の五品を残している。特に笈は、一遍上人の十二光筥の第七にあたるもので、現在日本に残存する3個の中のひとつ。笈ってのは仏具、衣服、食器などを入れて行脚したつづらのこと。

笈240ピクセル
笈は高さ約39cm、幅39.5cm、奥行き27cm。4角柱4本に竹釘で留めた柾目の檜材に麻布を下張りし、黒漆で塗り上げてある。中段両側面に格狭間をくりぬき、台部には刳形がある。鎌倉時代のものと考えられている。(写真は安中市のHPから)

笈や持蓮華などの五品や一遍上人の遺品は、毎年8月16日に御開帳される。

現在は数少ない時宗の寺院として隆盛しているが、過去は無住の期間が長く、特に明治期は「化け物屋敷」と呼ばれるほど荒廃していたと言う。