伊勢崎市昭和町の大陽山天増寺。

天増寺 (1)
伊勢崎藩主となった稲垣平右衛門長茂が、稲垣家の菩提寺として慶長8年(1603年)に天宝伊尭を開山に招き創建。稲垣氏は元和2年(1616年)越後藤井へ移封となったが、天増寺はそのまま伊勢崎に残っている。

天増寺 (2)
天増寺 (3)
天増寺 (4)
山門は嘉永5年(1853年)に再建されたもので、三間一戸の楼門形式で入母屋、瓦葺き、正面は唐破風を設え、一部彫刻には極彩色で彩るなど格式の高さが窺える。

天増寺 (5)
天増寺 (6)
境内には貞和2年(1346年)に建立された宝塔がある。高さ224cm。全体的に風化や摩耗の具合も比較的少なく、ほぼ原形を伝えている。伊勢崎市内にある在銘の宝塔では最古・最大のものである。

天増寺 (7)
天増寺 (8)
稲垣氏墓所には21基の宝篋印塔型の墓塔が並ぶ。長茂の墓は高さ395cm(上の写真の右から3番目)。伊勢崎から他所(越後藤井、三条、刈谷、大多喜、烏山、鳥羽)へ移封後も歴代当主・夫人などは天増寺に葬られている。

天増寺 (9)
この説明版はとても親切。

稲垣氏の墓塔はいずれも雄大で、21基も並ぶ光景は壮観である。