桐生市川内町の不老山観音寺。

観音寺 (1)
観音寺 (2)
寛永4年(1627年)に比叡山延暦寺の僧・実呼が寺院を再興し、天海から不老山薬師院観音寺の寺名を賜ったという、補任状が残されている。山門はその当時に建立されたと推定されており、切妻、萱葺、一間一戸、四脚門で、桐生市内では数少ない古建築物である。

観音寺 (3)
天明元年(1781年)火災のため全焼しているので、後の再建。(山門は火災から免れている。)

観音寺 (4)
境内にある石幢(高さ150cm)は永正9年(1512年)に造られたもので、銘文には「大日本国上野州山田郡須永郷下仁田庵住」、「奉為逆修功徳主妙春霊位」、「于時永正九天壬申三月五日啓白」と刻まれている。

銘文に「大日本国」と刻まれているものは例がなく、非常に珍しい。なお、塔身から上は別のものと考えられる。

本堂や境内はきちんと整備されている。茅葺屋根の少しくたびれた本堂(山門の雰囲気)だったら、味わいあるんだけどなぁ~。