沼田市西倉内町の旧土岐邸洋館。
土岐頼稔が寛保2年(1742年)黒田氏の後を受けて沼田藩主となって以来、12代頼知まで127年間この地を治めていた。明治4年(1871年)に沼田を離れ東京に転居した土岐家は、明治政府から子爵に叙せられている。
ちなみに歴代沼田藩主は、真田氏5代後、天領、本多氏3代、黒田氏2代、土岐氏12代を経て、明治維新を迎えている。
この洋館は土岐章・子爵が大正13年(1924年)、現在の東京都渋谷区に平屋の和館部と連接して建築したもの。平成2年(1990年)に土岐實光氏より沼田市が寄贈を受け、沼田公園内へ移築している。
玄関を入ると土岐沼田藩初代藩主・土岐頼稔の像がある。
洋間の内部意匠は装飾を豊かに用いた明治期の西洋館と異なり、壁・天井ともに白漆喰仕上げをして、表面の装飾的な扱いを避け生活空間の充実を基本としている。
1階にも2階にも和室があり、和洋折衷になっている。
なんだかんだ言って、旧大名家は明治になっても爵位を得て、優雅に暮らしていたということ。
コメント
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なるほど、やはり優雅な暮らし(だとオレは思っている)の裏にはいろいろあるんですね。
コメントありがとうございました。