高崎市通町の願行山峰厳院大信寺。
ここには駿河大納言・徳川忠長のお墓がある。

大信寺 (3)
大信寺 (1)
総誉清巌上人の開山。本堂は元亀元年(1570年)の建立だが、昭和20年(1945年)戦災により焼失。昭和23年(1948年)に再建される。

大信寺 (2)
入口の扉には德川家の家紋・三葉葵が。

大信寺 (4)
大信寺 (5)
德川忠長は2代将軍・秀忠の3男で、3代将軍・家光の同母弟である(ちなみに家光は2男。長男は早世した長丸)。母は今年のNHK大河ドラマの主人公・江。領地が主に駿河国であったことから、駿河大納言と呼ばれる。

忠長は父母の寵愛を受け次期将軍と目されていたが、家光の乳母・春日局の画策により(異説あり)家光が次期将軍となる。忠長は駿河他55万石の大名となったが、言行粗暴・大逆不動の罪人として嫌疑をかけられ、寛永9年(1632年)に改易のうえ高崎城に幽閉。翌寛永10年(1633年)に切腹を命じられた。享年28歳。

その死から43年後の延宝3年(1675年)4代将軍・家綱の時に免罪され、ようやく墓石を建立することができた。墓石は高さ2.3m余の五輪塔で、周囲には石の玉垣がめぐらされている。正面の石の扉には三葉葵の紋が刻まれている。

墓はもともと立派な廟の中あったらしいが、廟は戦災で焼失したという。