高崎市八幡町の観音塚古墳。

観音塚古墳
観音塚古墳 (7)
観音塚古墳 (2)
全長105mの立派な前方後円墳。しかも常時石室が解放されており、いつでも誰でも石室に入ることができる。これは貴重なこと。

観音塚古墳 (3)
観音塚古墳 (4)
観音塚古墳 (5)
(これは石室の中から)

この石室は、幅3.55m、奥行き7.45m、高さ2.8mの大きさを誇る。石室の天井石は、たたみ6畳より大きく、重さ60トンと推定される。その巨大な石造りから、群馬の石舞台と呼ばれている。ちなみに石舞台とは、奈良県明日香村にある、蘇我馬子の墓と伝えられる、巨大岩で有名な古墳である。

副葬品も30種300点と、豊富に出土している。銅鏡、銅の鋺、金や銀で飾られた武具や馬具等。これらの副葬品は、すぐ近くにある観音塚考古館に展示されている。(出土品は、国の重要文化財に指定されている。)

これらの副葬品が発見されたいきさつがおもしろい。第2次世界大戦真っただ中の昭和20年(1945年)に、地元の方々が後円部に防空壕を掘っていたところ、偶然発見された。全長105mもの古墳で、石室(副葬品)を掘り当てるなんて、トレジャーハンターなみの嗅覚である。