北群馬郡吉岡町漆原の矢落観音。

矢落観音 (1)
矢落観音 (2)
平安末期に榛名山に船尾山楊沢寺という大寺があった。この寺はちょっとした誤解から、平(千葉)常将に攻められてしまった。本堂が兵火に焼け落ちようとしたとき、悪蔵坊という僧が観音様を矢に結わえ、東天目指して弓にて射放った。

観音様は麓にて桑摘みをしていた娘のざるの中に納まったという。村人たちは観音様を小さなお堂を建てて祀ったのが謂れとされている。

お堂は明和2年(1765年)に改築され、明治40年(1907年)現在地に移築されている。

ちなみに、この観音様は唐の天台山より伝来したもので、伝教大師最澄が楊沢寺に祀ったものだという。

矢落観音 (3)
向拝の虹梁の木鼻には龍や唐獅子などの彫り物があり、極彩色に彩られている。

矢落観音は飛来した観音様がざるに納まったことから、「ざる観音」ともよばれ、毎年1月14日の縁日には、ざる・籠などの竹細工品の市が立ち、賑わうとのこと。