邑楽郡邑楽町秋妻の秋妻山光林寺。
光林寺は天長2年(825年)恵海上人の開創で、永仁5年(1297年)時宗2代・遊行上人である他阿(真教上人)の中興開山。
現在の本堂は昭和53年(1978年)の建立。
境内の観音堂。昭和54年(1979年)に改修されている。祀られている子安観音は行基の作と伝わる。
馬頭観音や百番供養塔など。
聖観音像。
無縁墓の中に「奇人秋妻十兵衛」と呼ばれた築地十兵衛の墓がある。文政11年(1829年)に没した十兵衛さんは数々の奇行のため「奇人」と呼ばれていた。ただその奇行といわれているものを見る限りでは、生真面目な人だったという印象。多少融通が利かない面もあったようだが。
最期は、突然の雷の中、皆が逃げろと言うのに「雷様は鳴るのが商売、オレは田の草刈りが商売」と逃げなかった。すると腰のキセルに落雷し亡くなったという。
墓地の一角にあるBー29搭乗員の埋葬地跡。
昭和20年(1945年)2月10日、太田市の中島飛行機製作所の爆撃に飛来した118機のBー29のうち2機が空中衝突し、光林寺の西南600mの地点に墜落。乗員23名が犠牲となった。死亡した23名は光林寺の墓地に手厚く埋葬された。
戦後まもなく進駐軍が遺体を引き取りにきたが、丁重に葬られていた事に驚き、大変感謝していたという。以降、光林寺では毎年お盆にBー29搭乗員の冥福を祈っている。
同じ秋妻の清岩寺にもBー29搭乗員の慰霊碑がある。
(「B-29、グラマン搭乗員の慰霊碑・天華山清岩寺」参照)
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