太田市別所町の御室山円福寺。

円福寺 (2)
円福寺 (4)
新田氏4代の政義が開基したと伝えられている。本堂には、政義以下、政氏、基氏、朝氏の位牌が安置されている。

千手観音堂
千手観音堂 (2)
境内正面の階段を上っていくと、千手観音堂がある。

もともとここは茶臼山古墳という、群馬県で3番目に大きい前方後円墳。全長168mもの大きさ円福寺のある場所は、その前方部にあたる。茶臼山古墳は5世紀前半の造営と推定されるので、当然寺の方が後からできている。

伝新田氏累代の墓 (2)
伝新田氏累代の墓
前方部東側には、新田一族のお墓と伝わる、五輪塔、石層塔などが20余基ある。そのうち奥から2番目の五輪塔地輪部には、「沙弥道義七十二逝去元亨四年甲子六月十一日巳時」との銘文が読みとれる。

沙弥道義とは、開基・政義の孫・基氏の法名である。基氏は新田義貞の祖父という関係でもある。元亨四年は1324年である。

茶臼山古墳
後円部には、国良親王御陵とある。

ちなみに国良親王とは、後醍醐天皇の皇子・宗良親王と新田義貞の娘・山吹姫との間の子である。もちろん、古墳の被葬者は別にいるが、国良親王がここに葬られていても不思議ではないような気がする。