富岡市七日市の七日市藩陣屋(藩邸)跡。
県立富岡高校内にある。

七日市藩邸跡 (2)
七日市藩邸跡 (3)
七日市藩邸跡 (5)
七日市藩陣屋は元和2年(1616年)藩祖・前田利孝によって築かれる。前田利孝は有名な前田利家の5男である。

陣屋は約100m四方で東側と北側には水堀、西側と南側は空堀を廻らし、高さ1.8mほどの土塁の上に1.5mの塀を築いていたといわれている。敷地内には藩主の居館や藩行政施設、家臣の宅邸が軒を連ね、城郭ではなく陣屋構えの形式だった。

七日市藩邸跡 (1)
現在は天保14年(1843年)に再建された御殿の玄関と書院の一部、中門(黒門)が移築保存されている。

七日市藩邸跡 (7)
七日市藩邸跡 (6)
庭園もきれいに整備されており、ゴミも落ちていない。生徒を含む高校関係者の、文化財への造詣の深さの表れと勝手に解釈。

七日市藩は1万石という小藩であり財政的にはかなり厳しく、本家である加賀藩からの援助なくしては成り立っていなかったようだ。上野国唯一の外様大名で1万石という小藩であったが、明治維新まで改易されることなくしぶとく存続している。