伊勢崎市境島村の「島村蚕種業績之地」碑。

島村蚕種業績地之碑
昭和16年(1941年)に結成された「島村蚕種共同組合」の蚕種製造所の跡地に「島村蚕種業績之地」碑が建っている。

島村は江戸末から明治期に蚕種の一大産地であったが、時代の変化とともに養蚕は下火になり、島村蚕種協同組合は昭和63年(1988年)に解散。現在、蚕種製造所跡地は住宅地なっており、碑が建っている場所は小さな公園となっている。

碑文は「利根川の清流に培われ、三百年の伝統を誇りし島村蚕種の灯、今ここに消ゆ」と、悲しい言葉で始まる。碑文の最後は「願わくば郷土の若人達よ、一致協力産業の振興に努め、再び島村の名を天下に轟かされん事を」(句読点はオレが追加)。

「田島弥平旧宅」が世界遺産(富岡製糸場と絹産業遺産群)に登録され、島村の名は再び世に広まることになったが、それは養蚕のおかげなのは皮肉なことか。