富岡市藤木の観音堂。

藤木観音堂 (1)
藤木観音堂 (2)
藤木観音堂は、江戸時代まで当地にあった普門寺の一部だったと考えられている。

藤木観音堂 (3)
藤木観音堂 (4)
藤木観音堂 (5)
ご本尊の木彫馬頭観音立像は厨子内に収められており、見ることはできない。三面六臂の馬頭観音像は高さ55cmの檜の一木造り。全身に薄く赤い彩色の跡が残っているという。

背面に「永禄10年(1567年)」の銘と「小幡右衛門尉」の名が墨書されている。小幡右衛門尉は国峰城主の小幡信貞と思われる。

藤木観音堂 (6)
堂内の天井には天井絵が施されている。

藤木観音堂 (7)
観音堂の脇には松尾芭蕉の句碑が建っている。高さ124cmの自然石に「観音能 甍見也李都 花の雲(かんのんの いらかみやりつ はなのくも)」の句が刻まれている。

裏には発願者として白石淺水ら7名の名がある。造立年の記載はないが、淺水の没年や天保14年(1843年)が芭蕉没後150年にあたることなどから、その前後(天保から安政)の造立と推定される。