前橋市三河町の朝雲山東福寺。

東福寺 (1)
東福寺は永禄2年(1559年)日輪寺の僧・宥智が、現在の川端町に創建。その後、寛永13年(1636年)に前橋藩主・酒井忠世が現在地へ移転させている。

東福寺 (2)
東福寺 (3)
本堂は東南アジア的な趣があり、特徴的な造りをしている。

東福寺 (4)
本堂前の仏足石。

東福寺 (5)
鰐口は青銅製で径14.5cm、縁4cm、中央6.7cm。応永13年(1405年)の銘がある。表裏ともに7条の同心円の紐があり、撞座、中区、銘文帯に区分されている。前橋市の重文に指定されている。(写真の本堂に吊されているのは重文の鰐口ではない)

銘文中に「武蔵国比企郡延益郷地蔵堂」(現小川町)とあり、元々は延益郷の地蔵堂に掛けられていたものと考えられている。東福寺の所有となった経緯は不明だが、諸説が言い伝えられている。

前橋市のHPに、赤城山地蔵岳山頂の地蔵堂→勢多郡粕川村西福寺→東福寺とあるが、これも真偽不明である。

銘のある鰐口としては県内で2番目に古いものである。県内最古は、伊勢崎市の延文2年(1357年)銘。