高崎市倉賀野町の井戸八幡宮。

井戸八幡宮 (1)
井戸八幡宮は正保3年(1646年)の創建と伝わる。

創建には、下記の伝説が残っている。
ある日、田口次郎左衛門辰政という者の夢に1羽の鳩が現れ、「お前は私を知っているか」と言い、古城(倉賀野城)三の廓のほとりへ飛んで行った。その数日後、地震があり三の廓跡の古井戸から清水が湧き出した。この清水は枯れることなく湧き出て、調べたところ井戸の底から八幡菩薩像が出てきたことから社を建てて祀ったという。

井戸八幡宮 (2)
参道脇の井戸上には覆屋が建てられ、中には神輿が安置されている。神輿は享和元年(1801年)に造られたもので、特別な祝祭時のみ出御する宮神輿。

井戸八幡宮 (3)
井戸八幡宮 (4)
井戸八幡宮 (5)
社殿は寛政元年(1789年)、安政6年(1859年)にそれぞれ再建されている。

天正18年(1590年)の倉賀野城落城の際、城の宝物を三の廓の井戸に投げ込んだといわれている。井戸から出てきた八幡菩薩像は、城主が兜の八幡座(兜の鉢の頂上のこと)に付けていたものともいわれる。

伝説を基調とした創建話だが、倉賀野三河守行政が鶴岡八幡宮の神霊を勧請したという他説もある。行政は天文15年(1546年)に討ち死にしているので、こちらの説では1500年頃の創建となる。