邑楽郡板倉町岩田の無量山円満寺。

円満寺 (1)
円満寺の創建は不詳だが、天平勝宝4年(752年)行基の開山との伝承がある。

天平勝宝4年といえば奈良・東大寺の大仏が建立(開眼法要)された年だが、行基はその3年前の天平21年(749年)に入滅してる。

円満寺 (2)
本堂は安政2年(1855年)に焼失、安政6年(1859年)に日光中善寺立木観音より堂宇を移し再建している。移築した本堂が現在の観音堂かは分からない。

円満寺 (3)
観音堂に祀られる千手観音は像高86cm、肩幅20cm、総高160cmで、製造年代は不詳だが鎌倉末期から南北朝初期のものと推定されている。頭上に十一面の変化観音像があるが、建立当初のものは3体。また、四十二手は後世(近世)の補修と考えられている。千手観音は秘仏で、20年に一度開帳される。(写真は等身大の前立像)

昔、小平前の雷という所で水の中から御光が射してくるので不思議に思った村人がすくい上げた像が、円満寺に伝わる千手観音像だといわれている。

円満寺 (4)
円満寺 (5)
現在、円満寺は無住で、寺域もかなり狭くなっている。事情は知らないが、貴重な千手観音像が祀られているにしては、残念な状況だ。境内隅の石仏・石碑が往事を偲ばせる。