前橋市鳥羽町の大日如来像と笠塔婆。

鳥羽の大日如来および笠塔婆 (1)
鳥羽の大日如来および笠塔婆 (2)
前橋市の重文である大日如来坐像と笠塔婆は、鳥羽町の東部公民館の敷地内にある。

鳥羽の大日如来および笠塔婆 (3)
大日如来坐像は一石で彫刻された大日如来の舟形石造坐像で、頭部に宝冠をいただいている。後部の舟形状の光背上部が欠けてしまっている。比較的顔幅が広く、ふくよかな体躯をしている。鎌倉時代中期ごろの造立と推定されている。

鳥羽の大日如来および笠塔婆 (4)
笠塔婆と言うが、笠は失われており塔身のみが残る。角閃石安山岩製で、正面に光背をかたどった薬研彫りの中に阿弥陀三尊坐像を彫刻している。中尊は三日月状の台座に座り、右脇侍は観音菩薩の坐像、左脇侍は合掌する勢至菩薩の坐像。鎌倉時代後期の造立と推定されている。

鳥羽の大日如来および笠塔婆 (5)
鳥羽の大日如来および笠塔婆 (6)
鳥羽の大日如来および笠塔婆 (7)
同所には、淡島様石塔、青面金剛像や石仏などが多数ある。他所からここへ集めたものと思われる。

露天に置かれているため、大日如来坐像も笠塔婆も風化が進んでいる。覆屋を作るなどして、保護した方がいいと思う・・・。